Uberは一般人がドライバーとしてタクシーのように人々の交通手段を担うようになってある程度の時間がたってきた。失業していた人でも車さえあれば仕事ができる、そして客側も普通のタクシーより明瞭会計で勝つ値段が安い問いこともあり、急速に成長してきたサービスである。
しかし破壊と創造を繰り返す信仰の巨大勢力の対岸にいる旧来からのタクシー会社が倒産を余儀なくされているケースも多々ある。イノベーションと元来の勢力が戦ったとしても経済性が勝つのがビジネスの世界である。それは認めざるをえないし、タクシー会社も様々な対抗策は打ってきていたようだ。
ただ今回のUberのプロモーションはイノベーターというより、金にものを言わせた「暴君」と言った方が正しい。具体的にUberが何をやったかというと、VCなどから大量に調達したお金を使って、破壊的な低価格な値段での運用を開始したのだ。それにより、今までタクシーを使っていた客のほとんどもUberを使うようになり、タクシー会社は抵抗できなくなってしまったのだ。そして、タクシー会社を破滅に追い込むことで、最終的に利益すべてを独占しようという魂胆だ。Flywheel Taxiが11月2日にこの件でUberを訴えた。
しかし、これに関してUberは声明を出していない。
またUberはアプリでタクシーの配車サービスも行っている。完全にこの業界のボス猿となっている。
Uberはタクシー以外の分野にも参入を始めている。今この交通業界の覇権をめぐってGoogleやTesla、Fordなどもこの分野に参入しようとしている。これからかつてないような戦いが繰り広げられることが予想されよう。旧来のタクシー会社はこの戦争に生き残れるのであろうか。裁判を起こしただけではこの勢いには逆らえないのも明白である。かつての徳川家康のように、列強の軍門に下るのも悪くないのではないだろうか。それともボス猿に反乱を起こすことは可能なのであろうか。
今後この業界から目を離すことはできない。